流産・死産を経験されたママの心や身体の状態には個人差があります。
妊娠週数によっても異なりますし、環境などによっても大きく変わります。
しかし、これは人と比べて症状が軽い・重いと判断するものではありません。
自分が辛いと思ったら辛いのです。
だから辛いときには遠慮なく、助けを求めて欲しいと思います。
今回は、悲嘆による主な症状をご紹介します。
悲嘆による主な症状
悲嘆による主な症状を身体的・精神的の2つの面からご紹介します。
身体的な症状
- 眠れない
- 起きられない
- 食べられない
- 疲れが取れない
- 疲れやすい
- 体力の低下
- 頭がぼーっとする
- 涙が出る
- ぼんやりする
- 引きこもってしまう
- 人に会いたくない
- 思い出の品を見ることができない
- じっとしていられない、落ち着きがなくなる
精神的な症状
- 悲しい
- 喪失感がある
- 罪悪感や自分を責めてしまう
- イライラする
- 怒りが湧いてくる
- 感情が麻痺している
- 現実か夢かわからない
- 信じられない
- 混乱している
- ずっと考え込んでしまう
- まだ赤ちゃんが生きているような感覚がする
過活動には要注意
特に気をつけたい症状は、じっとしていられず働いているような場合です。
これは場合によっては「過活動」と言われる悲しみにフタをしてしまっているような状態になります。
つまり、悲しみは癒えていないのに動いていることでそれを忘れたかのようにふるまっているのです。
悲しみにフタをしてしまうと、回復までに時間がかかってしまいます。
これに気がつかず、働いていると「複雑な悲嘆」へと発展してしまう恐れがあります。
複雑な悲嘆とは?
複雑な悲嘆とは、胃潰瘍や蕁麻疹などの心身症、さらには、アルコール依存やうつ病、睡眠障害などの精神疾患、不安障害などに陥ってしまうことです。
カウンセリングだけでは回復が難しく、服薬が必要な場合が多くなります。
「このくらい我慢しなくては」「早く復帰しなくては」などの責任感の強さから、複雑な悲嘆へと悪化してしまうことがあります。
決して悲嘆を軽視せず、しっかりと休むことが必要です。